八ヶ岳の建築に思うことー32年前の記憶
八ヶ岳の建築に思うことー32年前の記憶
以前の記事でも触れましたが、私は、八ヶ岳の“森の中”に建築することを、土地探しの段階から行う場合は「お勧めできません」と言ってきました。
でも、もうすでに土地をお持ちの方もいらっしゃいますよね。
最近、甲斐大泉の地主さんから250坪の土地について、「ぜひ、買い手を探して欲しい」と頼まれました。
価格は、坪2000円x250坪=75万円ぐらいでしょうか。
井戸を掘ったり、木を伐採したり、造成と整地をしたりで300万位といったところでしょうか。
全部合わせても400万円ぐらい。価格的にはとてもお得です。
問題は湿度。水が多い地域での建物をどう考えるかです。
「やはり、あれかな」
私は32年前のことを思い出しました。
吉村順三氏の有名な「軽井沢の山荘」。もう半世紀も前の建物です。
軽井沢という、湿気の多い森の中の名建築として知られています。
私が大学1年生のとき、一番最初の課題がこの建物のスケッチでした。
32年前の私は、この建物が持つ地域に適合するために考えられた本質(主旨)を、
理解できていませんでした。(講師の先生からは説明されたはずだったのですが…)
今、実際に八ヶ岳の近くに暮らすようになって、リアルに理解できています(遅!)。
森の上にあげることにより、森の中の地表面の湿度がより軽減されます。
風もぬけます。太陽光も入ります。
湿度の多い森の中の生活には、これ!
さすが日本建築の大家です。
以下がその甲斐大泉の土地です。軽井沢と似てますね。
その土地の個性に合う建築はどんなものか?
そんなご相談にも乗れますので、お気軽にお問い合わせ下さい。