超・高気密住宅の問題

ひと昔前は、
「高気密・高断熱」
を謳った家は、
ちょっと特別感があり、
その分値段も高い

という位置付けでした。

  
が、それって今はもう
「当たり前」クオリティ
ですよね。

  
で、さらに上をいく
「超高気密」を謳う家
が出てきています。

家中、一台のエアコンで
どの場所も一定の温度。

技術の進化、素晴らしい!

 
でも反面

それって、
「実際住んで快適なのか」

個人的には疑問なんです。

  
こういう家はまず、
窓をあまり開けないのが前提です。

気持ちいい風、
入れたくなりませんか?(笑)
  
窓を開けて換気するって
健康にも大事です。

(超高気密住宅には、機械換気が
 ついています。が、ケミカルな
 生活物質が溢れる現代において、
 それで十分かは疑問です)
 

▲シックハウス症候群に対応したいとのことで、内装はすべて自然素材で設計しました。
家具も接着剤を使っていません。

  
あと、実際に住んだ人によく聞くのは、
 
「家族の体感が違うので、

 微調整ができず困る」
 
ということ。

   
例えば、夫は暑がりで妻は寒がり。
子どもと大人も違いますよね。
夜寝るときなどは、
特に切実ではないでしょうか。

ただ、
「使うエネルギーが少なくて済む」
というのは素晴らしいこと!

 

実は設計事務所って、昔は
「こんな大きな窓、いいですよね♪」
という意匠やデザインを大切にしていて
気密や断熱などの性能は
二の次なところも多かったんです。

  
幸い、今はそう言ってられない時代です。
ちゃんと数字を出す時代。
計算して年間の光熱費まで出せるし、
出していくべきだと私は思っています。

 

逆に、自由設計だからこそ、
性能と機能と美観とデザインを
両立できる。

 

▲こちらは、開放的なデザインと高断熱を両立して設計しました。

  
ある意味、
安心して設計事務所に依頼できる時代
になったと言えます。
 

「腕の見せ所だな」と
いい緊張感とやりがいを感じています。